創造工学科機械コース 宍戸道明教授が令和6年度国立高専教員顕彰において理事長賞を受賞しました
国立高等専門学校機構で実施された令和6年度国立高等専門学校教員顕彰において、本校創造工学科 機械コースの宍戸道明教授が理事長賞を受賞し、4月25日(金)に、東京都千代田区の学術総合センターで開催された表彰式において、全国高専の校長・事務部長も列席する中、谷口功高専機構理事長より表彰状を授与されました。
この教員顕彰は、国立高等専門学校において、専門の研究業績のみならず、学生教育を中心とする分野において顕著な功績を挙げている教員を表彰するもので、文部科学大臣賞、国立高等専門学校機構理事長賞、優秀賞、分野別優秀賞の受賞者が決定されます。
今回、宍戸教授が顕彰された題目は『AI鬼門を打開する創造的キャリア形成と社会協創』です。昨今、道具としての活用が身近になりつつあるAI技術ですが、宍戸教授はこのAI技術が及ばない創造性分野に重点を置いた教育(人づくり)を継続的に展開してきました。具体的には、クリッカーなど多種多様な学生参加体験型の授業等を積極的に取り入れ、中でも専攻科においては、地域の問題解決や課題達成につなげるフィールドワーク主体の授業を実施。授業以外でも、技術提供型ボランティア活動の主導や、文章構成能力・一般常識の修得を養う自作テキストの活用と進路指導、資格取得奨励、研究室の卒業生との強固な連携といった様々なアイディアにより、学生の自発的な人材形成を促す創意工夫を重ねました。さらに、学力の三要素(知識・技能・主体性)の定着化と実効性をねらう応用フェーズと位置づけて研究指導に尽力し、学生の成長と実績の視覚化や、地域社会の課題解決に関わる成果として積極的に情報発信を行い、本校のプレゼンス向上に寄与しました。
また、学校運営面においても、専攻科長やコース長等を歴任し学校の中核として尽力したほか、令和5年度には本校の「スクラップ&ビルドWG」のリーダーとして委員会の集約・統廃合により大幅な組織の整理を実施し、本校の働き方改革、業務削減及び効率化にも大きく貢献しました。
これらの実績が総合的に評価され、今回受賞のはこびとなりました。
宍戸教授は、「デミングサイクル(PDCAサイクル)は、統計的品質管理上の概念であり,製造(ものづくり)で品質を造り込むための継続的改善を目的としたものです。他方、教育(人づくり)でこの概念を応用するためには、工夫が必要です。そして,教育はサービス業であってはなりません。なぜなら、学生の数だけ最適な教育アプローチは異なるのだから。その私のエビデンスは、朗報を届けてくれる卒業生らの目覚ましい活躍実績です。」と述べています。
宍戸教授の、これからの益々の活躍が期待されます。
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東京都千代田区の学術総合センターにて |
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本校にて報告会・記念撮影の様子 (左が太田校長、右が宍戸教授) |