鶴岡高専技術振興会会長賞の表彰式が行われました

 鶴岡高専技術振興会会長賞は、産学官連携を目的に鶴岡市、鶴岡高専等で構成された鶴岡高専技術振興会(会長 皆川 治 鶴岡市長)が、平成24年度から鶴岡高専における学術研究活動や地域連携(地域貢献)活動等において、特に顕著な業績をあげた学生、学生団体を表彰し、今後の学業推奨を図ることを目的に設置されたものであり、今回で第12回目です。

 令和5年度は、鶴岡高専校長・鶴岡高専地域連携センター長の推薦に基づき、個人2名及び1団体に決定し、3月7日(木)鶴岡市役所庁議室において表彰状及び記念品が会長の皆川市長から授与されました。
 表彰式の席上、皆川市長からは、自身の研究内容や考えを後輩に引き継ぎ、なお一層自身の研究を進め、これからも技術を磨き、地域貢献する人材に羽ばたくことを願っている旨お話があり、本校学生の研究活動の能力の高さに感心したとのお話がありました。
 本校太田校長からは今回受賞した学生・学生団体に対しての謝辞が述べられた後、受賞対象者の推薦理由が述べられ、学生自身のこれからの一層の研究活動の向上を図ることで、地域貢献が期待できる旨お話しがありました。
 受賞した学生からは、これまでの活動で力を入れて取組んだこと、苦労したことや今後の抱負などについて話があり、指導教員からも学習・研究の様子や学生の研究に望む姿勢などについてコメントをいただきました。

 

 

 

 

 

 

          皆川市長

 

 

 

 

 

 

  
 太田校長          

        

<表彰者/個人>

 ○石川 佳歩さん (専攻科 電気電子・情報コース2年)

 手足の不自由な障がい者のための介護・福祉機器の開発研究に取り組み、本科在席中から本年度に至るまで、国内外の学会で7報の発表を行いました。
 また、学会や発表会等で4つの賞を受賞しており、研究遂行能力が高いのみならず自身の研究を他者に説明する能力も非常に高いことが評価されました。
 石川さんが開発した、顔の向きや奥歯を噛み締める動作などの頭部動作のみで機器の操作が可能になる「頭部操作式ポインティングデバイス」を介護・福祉機器として活用することで、要介護者の自立支援や介護従事者の負担軽減が期待されます。
 研究活動の他にも、技術提供型ボランティア「テクノ・パラメディック」への参加や、自学自習室のスチューデント・アシスタントを務めるなど幅広く活躍されています。

石川 佳歩さん

<表彰者/個人> 

○石山 泰成さん (創造工学科 情報コース 5年)

 「選択と集中」の観点から効果的な農業支援を目指した分析を行い、利益率の高いスイカ栽培に着目し、現状の課題と改善策の提案に取り組みました。この取り組みを「自立走行型運搬車の指定経路走行における精度検証」と題し、日本設計工学会2023年度秋季大会にて発表し、学生発表優秀賞の内定をいただきました。この研究は、スイカ農家を営まれている祖父母の手伝いをした経験がきっかけで始め、現場への実装を実現するために研究を続けていきたいとの事です。

石山 泰成さん

<表彰者/学生団体>

○「高専GCON2023出場チーム(地域を繋げる課題解決型技術コーディネーター)」

 令和6年1月に開催された「高専GCON2023」において、取り組み内容が高く評価され、全国高専から選考された12校が出場した大会(※東北地区の高専では本校のみ)、に鶴岡高専として本選出場を果たしました。
 SDGsの視点で日頃の研究や演習の成果を基に社会課題解決の技術開発を提案するもので、本チームは「白鷹町の邪魔者ブラックバスで鶴岡市の月山高原ひまわり畑を復活!大作戦」をテーマに、地域を繋げる技術コーディネーターとして、技術的・化学的に取り組みました。
 鮎の生息を脅かすブラックバスを小規模で魚粉肥料にし、月山高原ひまわり畑に散布して再び花を咲かせることを目指し、簡易土壌分析法開発とその活用方法について研究しています。

左から 篠原 日菜乃さん,阿部 麗華さん,名和 史雄さん,太田 隼人さん

 

皆川市長・太田校長を囲んで受賞関係者全体写真