物質・材料研究機構(NIMS・つくば市)に派遣研究員として出向中の伊藤滋啓助教の研究成果がRSC Advancesに掲載されました
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS・茨城県つくば市)に本校より派遣研究員として出向中の伊藤滋啓助教:筆頭著者の研究成果が、このたびRSC Advancesに掲載されました。オープンアクセスパブリッシングでの公開ですので、どなたでも無償で閲覧・ダウンロードが可能です。
「High electrical conductivity in Ba2In2O5 brownmillerite based materials induced by design of a Frenkel defect structure」
Shigeharu Ito,ab Toshiyuki Mori,*a Pengfei Yan,a Graeme Auchterlonie,c
John Drennan,c Fei Ye,d Keisuke Fuganeae and Takaya Satob
こちらからダウンロードできます↓↓
http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2017/RA/c6ra27418h#!divAbstract
【概要】
次世代エネルギーとして注目されている燃料電池は使用用途によって、その種類が使い分けられます。数ある種類のなかで固体酸化物形燃料電池(SOFC)は最も発電効率が高いことで知られています。
しかし、SOFCは作動温度が高い(900℃)、運転コストが高い等、問題も多々抱えています。
その解決策として挙げられるのが高電気伝導性を持つSOFC用材料の開発です。
本研究は、これまでにない「フレンケル欠陥の導入」といった結晶化学的観点からのアプローチで、高い電気伝導性を引き出す材料設計の指針を提案し、燃料電池の特性を飛躍的に向上できるBIZZの合成に成功しました。
BIZZは中温作動燃料電池用材料として期待され、SOFCの普及が期待できる材料です。