ここがすごいぞ!鶴岡高専!

鶴岡高専の特色を紹介します。専門の授業だけでなく色んな取り組みを行っています。その一端を紹介します。

充実した実験・実習設備

高専の魅力は何といっても充実した実験・実習設備です。機器によっては数億円するものもあり、最先端の研究や実際の工場でも利用されている機器を使って、高校生年代から学べます。

 

自学自習室:学生同士の学びの場

勉強は大変ですね。高専に限らず、高校以上の学習内容になってくると、授業だけ聞いて全てを理解できる人はほぼいなくなります。よって、授業で良くわからなかった部分はその都度、復習して補っていくことが大事です。高専ではMicrosoftのTeamsというアプリを使って、いつでも先生にチャットで質問できるようになっています(基本的にLINEのチャットと同じだと思ってください)。先生を対面で捕まえる必要がないので、質問しやすい環境ではありますが、それでも先生に質問するのはハードルが高かったりしませんか?そんなあなたのために自学自習室があります。

自学自習室は基本的に3年生以下向けに、通常は週2回程度、テスト前は毎日、放課後に開設されており、4・5年生および専攻科の学生が分からないことになんでも答えてくれる場所です。授業の事だけでなく、勉強の仕方やコース選択に関するアドバイスなど、なんでも相談に乗ってくれる、低学年の強い味方です。教える側にとっても理解を深める良い機会となっています。

分からないことは分からないと言うことが理解を深めるための第一歩です。自分がやりやすい方法で、どんどん分からない事を見つけて、それを乗り越えて欲しいと思います。

 

総合工学

工学系って、一人で黙々と何かを突き詰めている印象ありませんか?そんな印象とは異なり、鶴岡高専ではグループワークを取り入れた授業が多くあります。専門知識や技術は個人で身に付けなければいけませんが、一方で社会に出るとそうした技術や知識を持っているだけではダメで、会社やグループの中でそれを発揮していかなければなりません。そのためには単純な学力では測れない人間力やジェネリックスキルが重要となります。鶴岡高専では、総合工学という授業が1年生から4年生まであり、グループワークを主体として、これらの能力の育成を行っています。ポイントとして、

  • 自分の個性の理解:自分の長所や短所を他者との協働の中で見つける。それを自分のキャリア(進路)と関連付ける。
  • コミュニケーション能力:自分の意見を主張出来る事。一方で、他人の意見も聞き、対話を通じて物事を進める。
  • 主体性:自分の興味や関心に応じて活動の目的や動機を見つけ、主体的に活動する。
  • 起業家精神:新しいことに挑戦する精神と失敗から学ぶこと。答えのない問題に向き合うこと。

等があります。それぞれ独立したものではなく、互いに深く関係しています。

授業内容の特徴的な部分を紹介します。

1年生:最先端素材の肌触り?感覚を数値化するワーク

1年生では対話や傾聴、グループでの役割分担や進捗管理など、複数人で共同作業を行うために必要なスキルをグループワークを進めながら学びます。1年生のワークのテーマは

「普段感覚的にとらえている素材の肌触りを数値的に評価するにはどうすれば良いか?」

です。実際にはもう少し細かい設定があるのですが、例えば生地にはフェルト、レザー、帆布、など色々とあり、それぞれに触り心地がありますよね。普段感覚的に「すべすべ」、「ざらざら」、「なめらか」などと感じているそれらの性質を、数値的に評価するにはどうしたら良いかをグループごとに考えます。感覚が何によって決まっているかを予想し、それを検証する実験まで行います。最終的にはグループ毎にポスターを作成し、発表します。先生の評価だけでなく、学生間の相互評価も行い、互いの視点の違いなどについて検討してもらいます。

評価に用いる生地については、東レ株式会社の最先端素材も提供いただいており、企業さんと一緒に授業を作っています。

2・4年生:企業取材&企業PRポスター作製

2年生と4年生の混成チームを作って企業取材を行う授業が「キャリアプラン」です。目的は、企業取材を通して「はたらく」という事がどういうことか考え、自分の人生設計や、進路について考える際の視野を広げることです。また、2年生は4年生と比べて専門知識も少ないわけですが、そうした知識量も年齢も異なるメンバーでグループを構成し活動することで、実際の社会(会社)での活動に近い環境での活動を行うことが出来ます。

具体的な活動内容ですが、例年、メディア総研株式会社に協力いただき、県内外約60社に本校までお越しいただき、企業取材を行います。後日、その成果をポスターにまとめて発表します。発表会には協力いただいた企業さんにも参加頂きます。学生ならではの視点から考察を行っていることも多く、教員および企業からはハッとさせられるような意見も多く見られます。

3年生:ビジネスプランコンテスト

3年生では、新しいビジネス案を考えます。エンジニアというと技術を突き詰めるという印象がありますが、それだけでビジネスになるとは限りません。どんなに性能が良い商品も買ってくれる人がいなければビジネスとしては成立しません。そのためには社会や顧客目線でどのようなものが今求められているかを考え、世の中のニーズにあったアイデアを出していく必要があります。そうしたアイデア発想の方法を学びながら、新しいビジネス案を、それを実行するために必要なお金の計算まで含めて検討し、発表してもらいます。

少しアイデア発想の方法をご紹介。顧客(ユーザー)目線でアイデア発想する方法の一つに「デザイン思考」があります。その中で有名な話なのですが、

「ホームセンターにドリルを買いに来た人は何が欲しいのか?」

という問があります。「ドリルを買いに来たんだから、ドリルだろ!」って思いますよね。そこで発想転換。ドリルをどうして買いたいのでしょうか?おそらく家で何かに穴を開けたいんだと思われます。つまり、この人はドリルそのものが欲しいのではなく、穴を開けたいのです。ドリル以外にも穴を開ける方法はありますよね。すると、この顧客に対して売るモノには別の選択肢が生まれます。このように発想の転換を行う事は、ビジネスだけでなく、いろいろな場面でアイデアを考える際に有効です。面白いと思いませんか?また、最終的なアイデアに到達するまでには相当数の没ネタがあります。失敗を繰り返しながら、物事を進めていくノウハウも身に付きます。

授業の一部は日本政策金融公庫や野村総合研究所などにも手伝っていただいており、その道のエキスパートの意見を聞きながら進めることが出来ます。また、授業後、外部のビジネスプランコンテストに応募することも可能で、過去には賞を受賞したチームもあります。

総合工学では、ここで紹介した以外にも、4年生では特許案コンテストなど、グループで様々なことに挑戦する機会がたくさんあります。今後も、学生ならではの自由な発想で色んなアイデアを作り出して欲しいと思います。この授業をきっかけに誰か起業しないかなぁ!?

 

国際交流

高専の密かな強み、国際交流。鶴岡高専は現在海外の10以上の大学と協定を結んでおり、行く・来る両面で、グローバルな展開を行っています。現代の国際化社会において重要なことの一つとして英語力がありますが、色んな国の人と交流を深め、日本とは異なる価値観や文化、考え方を理解することはもっと大事なことです。そのためには、自分の意見を伝えようとすること、相手の事を理解しようとすること、といったコミュニケーション能力が重要です。普段の英語の授業だけでは体験できない事が国際交流にはたくさんあります。

春休み・夏休みを利用した短期海外留学
長期休み期間に、シンガポール、ニュージーランドや台湾といった国に1週間から2週間程度滞在し、語学研修だけでなく、実習や現地学生とのグループワーク、ホームステイなどに挑戦します。行く前は不安を感じる部分もあるかもしれませんが、帰ってくると皆一回り成長して帰ってきます。

行かなくても、やってくる短期留学生
協定大学から毎年学生がやってきます。1か月程度の滞在から、長ければ半年ほど鶴岡高専に滞在し、本校学生とともに研究活動を行います。例年、フランス・フィンランド・マレーシアなど様々な国からやってきます。留学生がやってきた研究室では突然公用語が英語になります。多くの留学生にとっても英語は母国語ではないので、英語は間違って当たり前の精神で、返って気楽に話せる部分もあります。

そもそもクラスに留学生がいる
高専は3年生から海外留学生を受け入れています。モンゴル、タイ、マレーシアなどアジア圏の学生が中心となります。基本的に日本語を話せるようになってからやってきますので、日本語で授業を受けています。英語でコミュニケーションをとることは少ないですが、異なる国の文化や価値観を知る良いきっかけになると思います。

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