本校専攻科修了生:遠藤彩華さんの査読付投稿論文が優秀論文賞を受賞しました。

   令和3年6月、本校専攻科修了生の遠藤彩華さん(令和3年3月生産システム工学専攻電気・情報コース修了)が、在学中に筆頭著者(責任著者:情報コース 宍戸教授)として執筆し、ジャーナル誌の「科学・技術研究/Studies in Science and Technology」に掲載された研究論文が、第3回優秀論文賞を受賞しました。

   この論文は、公益財団法人高橋産業経済研究財団の研究助成(平成31年度)を受けて、加齢によりものを飲み込む力が低下した方(嚥下困難者)の誤嚥性肺炎防止を図るため、介護食品である粘稠液状食品の時間依存特性や温度依存特性を明らかにする研究により、これまで管理栄養士の主観と経験に基づいて作られていた介護食品について、定性的なプロセスの基準や指標の策定を図ろうとする成果をまとめたものです。遠藤さんは専攻科に在学していた令和2年6月に、宍戸教授の研究指導のもとで「科学・技術研究」に論文を投稿し受理されていました。

   掲載誌である「科学・技術研究」では、優秀な研究論文に対して優秀論文賞を贈呈しており、今回の遠藤さんの投稿論文は、これまで栄養士の主観により作られていた介護食品に対し、科学的・技術的な側面からアプローチした点が高く評価され、受賞のはこびとなりました。

  7月9日(金)に、本校では1年生を対象とした「総合工学」において、学生が企業の方にインタビューを行い、キャリアについて考える授業を実施しましたが、その際に遠藤さんは企業の方として来校され、宍戸教授のもとへ届けられていた賞状を手にしました。
 4月には民間企業(メタウォーター㈱)へ就職し、新たな一歩を踏み出していた遠藤さん。
    今回の受賞を機に、ますますの活躍が期待されます。

【著者】遠藤彩華、西田統尊、遠田明広、小野寺良二、宍戸道明
【表題】“嚥下障害者の誤嚥事故防止へ向けた介護食品のレオロジー特性”

「総合工学の授業で学生からの質問に答える遠藤さん(写真左)

賞   状