「市民サロン2023 第2講」を開催しました

 9月23日(土・祝)、本校8号館において、「創立60周年を迎えた鶴岡高専 ~未来へ向けて~」をテーマに、市民サロン2023 第2講を開催しました。

 はじめに、株式会社ウエノ 代表取締役社長 上野 隆一 氏より、『価値を生み出す心の力』と題し、ご講演いただきました。40年前に家業の農業で壁にぶつかり、技術も資金も人脈もゼロの状態で始めたコイルの手巻き作業の内職が、年商50億円の大きな事業に辿り着くまでの長く険しい道のりについて、コイル開発の歴史に沿ってお話いただきました。「物事にベストは存在せず、ベターは限りなく存在する」ことを念頭に置きながら、あらゆるリスクや障壁から逃げずに正面から立ち向かう強い意志が、よりよい未来を創り上げる原動力となる「心の力」であることを教えて下さりました。

 続いて、本校の 太田 道也 校長が、『未来に向けて発展する鶴岡高専』と題し、講演を行いました。高専機構と全国の各高専との関係について説明いただいた後、高専機構が提示する将来の高専制度についてお話いただきました。デジタル技術を活用した高度な教育や、起業家や実務家を目指す人材の育成が今の高専制度に求められていることを踏まえ、「発想の柔軟性と想像力、主体性と豊かな国際感覚を持った技術者育成」を鶴岡高専の教育ビジョンとして掲げました。鶴岡高専の未来への更なる発展のために、学生の国内外での国際交流活動を推進していくとともに、県内の企業・大学・自治体との連携を一層強化し、地域貢献に軸足を置いた教育活動に取り組む方針を示しました。

 本校の創立60周年記念事業として開催した今年度の市民サロン(全2回)には、多くの皆様より会場にお越しいただきました。ご講演いただいた講師の皆様、ご来場いただいた皆様、開催にあたりご支援・ご協力いただいた皆様に、御礼申し上げます。来年度も、市民の皆様に有益な情報を提供するイベントを企画しますので、ぜひご参加下さい。

上野 隆一 氏 太田 道也 校長