本校研究室の研究成果の論文が摩擦及び潤滑の国際専門誌(lubricants)に掲載されました。
鶴岡工業高等専門学校 創造工学科 機械コースの荒船博之准教授(筆頭著者)、化学・生物コースの佐藤貴哉教授(責任著者)による論文(論文タイトル「Tribological Properties of Double-Network Gels Substituted by Ionic Liquids」)が、摩擦及び潤滑の国際専門誌(lubricants)に掲載されました。
この論文では、ハイドロゲルとして合成されたダブルネットワークゲルに内包される水を溶媒置換法でイオン液体に置き換えることで、高温条件下でも極めて低い摩擦係数を安定して発現できるイオンゲル材料を開発したことと、そのゲルの物理化学特性と低摩擦性能の評価結果が報告されています。
■イオン液体を含有する低摩擦ゲルの画像
(画像はこちらからもご覧になれます)
http://ts.tsuruoka-nct.ac.jp/wp-content/uploads/2018/10/gel-e1539565705239.png
(論文は、下記のURLに掲載されているオープンアクセスジャーナルで、どなたも無料で読むことが可能です)
要旨: http://www.mdpi.com/2075-4442/6/4/89
本文(HTML): http://www.mdpi.com/2075-4442/6/4/89/htm
本文(PDF): http://www.mdpi.com/2075-4442/6/4/89/pdf
・本校の研究室のホームページにも掲載しております。
http://ts.tsuruoka-nct.ac.jp/ja/3476/lubricants2018_6_4/
用語解説:
※1 ダブルネットワークゲル:二種のポリマーを組み合わせることで形成されるゲル。
※2 ハイドロゲル:水を媒体とするゲル。
※3 イオン液体:陽イオンと陰イオンのみから構成される、液体の塩。食卓でおなじみの塩化ナトリウムは800℃以上加熱しないと液体にならないのに対し、イオン液体は一般に100℃以下で液体になる。