2015年「鶴岡高専”夏の国際交流活動”」
今年は夏休みが8月8日から9月30日までと長くなり、学生たちは多くの経験を積むことができました。2015年夏の国際交流について、ご報告いたします
8月3日-10日 さくらサイエンスプラン受入、モンゴルの高専生来校(9名+教員1名)
8月3日から10日までの約一週間、モンゴルの優秀な高専生が日本にやってきました。
これは科学技術振興機構の日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)によるプログラムで、優秀なアジアの青少年が日本を短期に訪問し、未来を担うアジアと日本の青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目指すものです。
その目的に沿ってモンゴルの3つの高専から、「ウランバートル市数学オリンピック銅メダル」「絵画とエッセーで大統領賞受賞」「ウランバートル市化学大会銀メダル」など、そうそうたる成績を残している9名の一年生と1名の教員が来日しました。
到着日はつくば市へ移動し、鶴岡高専がサテライトラボを持つNIMS(国立研究開発法人 物質・材料研究機構)を見学し、最先端の電子顕微鏡や超伝導線材を用いたデモンストレーションなどを見学しました。
その後鶴岡市内では、スパイバーの先端技術についてお話を聞いたほか、鶴岡高専学内で化学・生物コースの教員の指導の下、光るタンパク質を大腸菌に作成させる実験などを行いました。モンゴルの学生たちのサポートには、鶴岡高専の専攻科生が中心となって付き、羽黒山登山、水族館、お別れ会などを通じて学生交流を深めました。
9月1日-11日 シンガポール・テマセク・ポリテクニックで鶴岡高専の学生が語学研修(24名+教職員2名)
今年度から長くなった夏休みを有効利用し、初の試みとして夏期の海外研修を行いました。1年生から5年生までの希望者24名が、東北6高専と学術協定を結ぶシンガポールのテマセク・ポリテクニック(以下TP)を訪問し、TPの学生寮で生活をしながら午前中は座学、午後からは学生と街の中に出て、交流し、語学(英語)を習得するというプログラムです。
TPの学生は、日本カルチャークラブという活動のメンバーで、日本のアニメやダンスなどに強い興味を持っており、積極的に日本人学生との時間を過ごしました。そのため、夜になると二つの国のメンバーたちが翌日の予定を英語で相談し、自分たちの行動を決めるまでにコミュニケーションを取れるようになりました。最終日は材料の買出しにスーパーへ行き、両国の料理を作ってのお別れ会。日本のメニューは肉じゃがとお好み焼で、大変好評でした。密度の濃い10日間を過ごしました。
(参加内訳:1年生9名、2年生2名、3年生5名、4年生7名、5年生1名)
1,2年生には学校からの助成金5万円、3年生以上には日本学生支援機構からの奨学金10万円が支給されました。
9月28日-10月3日 シンガポール・ニーアンポリテクニックより学生を受入(20名+教員2名)
東北6高専と学術協定を結ぶシンガポール・ニーアンポリテクニック(以下NP)よりスタディ・トリップを受け入れました。この行事は毎年恒例のものとなっており、今年で3年目です。9月NPの学生を受け入れ、3月には本校からNPへの派遣を行うという、安定的な交流が続いています。
NPの学生は専攻がオートメーション及び機械ということから、今年度はヨロズエンジニアリング様とオリエンタルモーター様を見学させていただきました。内部まで見せていただけたので、「普段完成品しか見る機会がないが、部品を作る金型まで見せてもらうとは貴重な経験だった」と大変喜んでもらえました。どちらの工場とも、鶴岡高専のOBが説明スタッフに加わってくれました。
他、学内でのレクチャー(増山准教授)、回路の実習(神田教授、タン助教、専攻科スタッフ)、レーザープリンタを使った実習(教育研究技術支援センター)、また日本人学生との羽黒山登山、お好み焼やカラオケなども体験し、本校学生とも多くの交流をしました。
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夏休み期間中に鶴岡高専から協定校へ留学(3名)
夏休みを利用し、3名の学生が協定校へと留学しました
【タイ キングモンクット工科大学】 本科4年生(制御情報工学科)2名 8/19-9/28
この2名の学生は、2015年3月のシンガポール短期留学に参加しており、さらに海外を経験したいとタイ留学を希望し、研究室への留学が実現しました。出発直前にバンコクで爆発事件があったため、保護者、学校、タイの学校の三者が慎重に協議をした結果の出発でしたが、何事もなく無事に帰国し、関係者一同ホッと胸をなでおろしました。帰国後は「タイに住みたい」と思うほどタイでの研究が充実していたそうです。
キングモンクット工科大には、本校の電気・電子コースより加藤健太郎准教授が在外研究員として派遣されているため、学生の空港への深夜の出迎えなどのサポートをしてくれ、安心して留学することができました。
【フランス リールA技術短大】 本科5年生(物質工学科)1名 9/7-25
千葉大への編入が決定している学生がリールAに留学しました。単独で留学したため、「英語を使わざるを得ない状況に追い込まれた、完成したばかりの国際寮に入れたので、世界中に友人ができた」と感想を述べていました。
JASSOより奨学金を受給(タイ7万円/人×2ヶ月、フランス8万円/人)
10月5日-11月9日、12月18日 短期留学生の受入 後期 2名
本校と学術協定を結ぶタイの泰日工業大学より、大学3年生と大学院生の2名の学生がやってきました。泰日工業大学では日本語の授業を行っており、ある程度日本語でのコミュニケーションが可能です。電気・電子コースと、情報コースの研究室に配属されました。また加藤校長より、semantic webに関する講義も受けています。
泰日工業大学のラティコン情報学部長には本校の客員教授をお引き受けいただいており、同大学からは、初の留学生受入となります。
JASSOより奨学金を受給(8万円/人/月)