創造工学科 森永隆志准教授(筆頭著者)、上條利夫准教授、本間彩夏技術補佐員、佐藤貴哉教授(責任著者)の研究成果がPolymers誌に掲載されました

2016年4月、本校創造工学科 化学・生物コースの森永隆志准教授(筆頭著者)、上條利夫准教授、本間彩夏技術補佐員、佐藤貴哉教授(責任著者)らの研究成果がPolymers誌に掲載されました。

オープンアクセスパブリッシングでの公開ですので、どなたでも無償で閲覧・ダウンロードが可能です。【詳細はこちら】http://www.mdpi.com/2073-4360/8/4/146

 

「Synthesis of Monodisperse Silica Particles Grafted with Concentrated Ionic Liquid-Type Polymer Brushes by Surface-Initiated Atom Transfer Radical Polymerization for Use as a Solid State Polymer Electrolyte」

Takashi Morinaga,  Saika Honma,  Takeo Ishizuka,  Toshio Kamijo,  Takaya Sato,  and Yoshinobu Tsujii

 

イオン液体型ポリマーの構造解析手法を確立

イオン液体の優れた特性(不燃性・不揮発性・高イオン伝導性)を各種材料に活用する試みとして、イオン液体型モノマーと呼ばれる重合性官能基を担持するイオン液体を用いた研究が近年活発に行われている。イオン液体型モノマーはラジカル重合により、高い耐熱性と難燃性を備えたイオン液体型ポリマーとなり、固体電解質の素材として高いポテンシャルを有している。しかしながら、その絶対分子量を簡便に測定する手法は確立されておらず、材料設計の最適化を行う上での問題点となっていた。本研究では、ゲル透過クロマトグラフィーと光散乱法を組み合わせた装置に独自の解析手法を取り入れることで、簡便にイオン液体型ポリマーの絶対分子量を測定する方法を開発し、表面開始リビングラジカル重合系においてその有用性を実証した。本研究成果は、イオン液体型ポリマーを用いた素材開発における機能発現と構造設計の因果関係を解明し、その高性能化に資すると期待される。