管楽器奏者用フェイスシールド完成発表会を行いました

本校では10月21日(水)、株式会社最上世紀様(尾花沢市)と共同開発した「管楽器奏者用フェイスシールド」の完成発表会を行いました。

このフェイスシールドは、コロナ禍の下、活動自粛を余儀なくされた音楽家達の文化芸術活動再開を期して開発に着手しました。東京佼成ウインドオーケストラでオーボエ奏者として活躍している宮村和宏氏に監修を依頼し、装着したまま違和感なく管楽器を演奏できる製品に仕上げました。今後の音楽業界に広く普及することが期待できるものです。

同製品のポイントは、口元にスリットが入ったカーテン状とした点、シールドと顔の間隔を調整できる点、後頭部でシールドを固定するずれにくい形状とした点、楽譜や指揮が見えやすい形状とした点などが挙げられます。開発にあたったのは、森木助教と同社の技術者5名で、約5カ月をかけて完成に至りました。

発表会には、株式会社最上世紀様から代表取締役社長 中西愛子様、開発課長で本校OBの阿部寛一様にご出席いただき、本校からは髙橋校長、基盤教育グループ 森木三穂助教が出席しました。

同日は、校長の髙橋から、今回の共同開発に至った経緯を説明し、この製品が全国的に普及することへの期待を、また同社 中西社長からは、自社開発としてはこれが初めての製品になること、製品開発について必要とする声があれば協力していきたいことなどを述べられました。

続いて、森木助教、阿部課長から同製品の特長や、技術的な面で工夫した点などについて説明をしました。

その他、監修者の宮村氏からは、合奏中に楽器を下ろして意見交換をする際にも着脱せずに使用できるため、プロだけでなく中高生や一般楽団等の方にも広く使用してほしいとメッセージをいただきました。

また、同製品を装着した本校吹奏楽部員が楽器を演奏し、「軽くて演奏中に違和感がない」「飛沫を気にせず、安心して演奏できる」とその使い心地を述べました。

今後、株式会社最上世紀様から、同社ホームページを通じて製品を販売する予定です。

なお完成発表会の模様は、NHK山形放送局、山形放送、山形テレビの県内ニュースで放映されたほか、山形新聞、荘内日報等の紙面でも報道されました。

フェイスシールドを装着し楽器を演奏する学生
左から、阿部開発課長、中西社長、髙橋校長、森木助教