卒業生リレーエッセイ【第29回】

社会の第一線で活躍中の本校卒業生からいただいたメッセージをリレー形式で紹介します。

 

第29回 加 藤 敏 昭  氏

(工業化学科・第4期卒(1975年) 洋新工業股份有限公司総経理 東洋ゴム工業(株)関連会社駐在)

『還暦』

 鶴岡高専 創立50周年おめでとうございます。私も来年には還暦を迎える年齢となり、人生並びにサラリーマンとしても区切りの年となる。この40年を振りかえってみる。
 高専を卒業し、東洋ゴムへ入社し、最初の配属先は神奈川県厚木市の工場でした。材料設計や自動車部品の設計開発・生産技術そして生産ラインの班長などを経験した後は、工場管理(生産管理や原価管理など)を経てシステム開発や経営企画、そして営業を経て、現在は台湾にある関連会社の総経理となった。40年のサラリーマン人生で両手の指で数えきれないほどのたくさんの職種の経験を得たし、最後は小さい会社ながら総経理を経験することができた。ゲームでいえば経験値はハイレベル。すべてがうまくいったわけではないが、よい経験をさせてもらったと思っている。
 様々な角度で物事を観察し、与えられた環境や諸条件の中で最適解を見つけていく。たくさんの経験値がいろいろなアイディアの根源にもなる。これは強みだ。ピーター・ドラッガー博士の「未来は予測できない(中略)すでに起こった未来を機会として利用する」。常に現在の状況をできる限り正しく理解し、未来を意識しながら次の仕事にチャレンジする。還暦を迎える身ではあるが、自分の経験値を生かす機会を求めていきたい。さまざまな場面で、社会に出てから学ぶことも多かったが、その基本となる取り組み姿勢や考え方は母校で学ばせていただいた。在校当時の諸先生方、諸先輩たちの指導に今も感謝している。

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