卒業生リレーエッセイ【第24回】

社会の第一線で活躍中の本校卒業生からいただいたメッセージをリレー形式で紹介します。

 

第24回 髙 橋 清 造  氏

(機械工学科・第2期卒(1969年) 日本大学教授)

『チャンス そして今』

 チャンスは誰にでもある。しかしながら“後ろ髪のない”チャンスを前にして決断する時、何を考え、何を基準としたかはテレビドラマよりドラマチックである。

 学歴:鶴岡高専卒、横浜国立大学卒・修士修了、論文博士(工学)(東京大学)
 職歴:三井精機工業(株)、文部技官(横浜国立大学)、日本大学(現職は教授)

 高専卒業前に故大内先生の「それからは大学院修了が必要になる」が小生の決断の第一歩だった。その目標に向かって踏み出した時から修士課程修了までは一直線だった。第二の決断は中川教授の「君がその気なら博士を取らせるよ」だった。
 大学受験の勉強はハードで厳しいものだったが、故大内先生の「100点を取ろうとするから悩むのだ。80点を目指せばよい」は気分を楽にさせてくれた。博士論文の研究が進むと中川教授の「論理の構成と文章の推敲が足りないね。君の発見を君が説明出来ていないね。もっと考えなさいよ」。そして数ヶ月後のある時「このような考え方がある。参考にしたら」とヒントをいただいた。師匠はありがたい。
 小生の苦悩を晴らしてくれた両先生の助言は“天の声”であった。そして、小生の経験は、誰もがチャンスを前にして超えてきた決断の一例であろう。

独立行政法人
国立高等専門学校機構
鶴岡工業高等専門学校

創立50周年記念事業事務局
総務課

〒997-8511
山形県鶴岡市井岡字沢田104
0235-25-9014
0235-24-1840