卒業生リレーエッセイ【第22回】

社会の第一線で活躍中の本校卒業生からいただいたメッセージをリレー形式で紹介します。

 

第22回 奥 山 伸 二  氏

(工業化学科・第2期卒(1973年) (株)高研開発部長)

『色々経験した40年』

 鶴鳴寮生活2年目の夜、「化学の専門家より、色々やれるゼネラリストになりたい」と書いた手帳を今も持っていますが、振り返るとその思いがかなった40年間の様です。県外企業に8年間、鶴岡にUターンして(株)高研で32年間勤務しています。高研は医療機器・生体モデル・コラーゲン製品を開発・製造・販売している中小企業で、鶴岡工場には開発と製造部門があり、製品の特殊性などから県内では珍しい企業に見られます。何にでも興味を持つ性格が高研と肌が合い、気が付けば多くの経験をしました。最初の生体モデルの開発と製造では化学・メカトロ・医学に触れ、工場長時代は組織運営全般を経験し、東京本社転勤時は営業部長で全国の顧客と触れ合い、10年間は経営に関わり決算書を眺め、現在は鶴岡で医療機器の開発部長として錆びた創造力を磨いています。特別に意識したわけではないけど、ずっとゼネラリストの道を歩いています。この経験ができたのも、バレーボールの部活で鍛えられ、健康であったことが幸いでしたが、35歳頃に新幹線の鏡面で最初の白髪を見つけ、東京出張のたびに新幹線で白髪の増加を確認し、やる気に比例して苦労が多くなることも実感しました。若い人へのメッセージは、自分の経験から「方向性を重視して、障害あっても諦めないこと」と、自分は仕事中心で家庭を幾分犠牲にしたことを後悔しているので、「バランス良い人生を送る」ということです。

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