卒業生リレーエッセイ【第15回】

社会の第一線で活躍中の本校卒業生からいただいたメッセージをリレー形式で紹介します。

 

第15回 去 渡 日出幸  氏

(機械工学科・第7期卒(1974年) (株)ユーテック社長付(元:(株)沖データ経営企画室主幹))

『高専生活から還暦まで45年間の教訓』

 今でも鮮明に覚えている学長の言葉:「技術者たる者、えんぴつを定規代わりに使えるようになりなさい」。常に柔軟な発想、あらゆる視点で探求し技術を磨きなさいと遠回しに言われ、ハッとした。
 社会人で活かされた高専での経験:①「一燈照遇万燈照国」の精神=個人力を組織力に。5年間兄弟のように苦楽を共にした集団生活で培われた問題解決力。②講義では「学び方」を学んだこと。仕事で壁にぶつかった時どのようなプロセスで解決するか、その知恵が自然と身に着いていた。
 社会で要求されること:①課題形成能力。常にこれでよいか(最適か)?を考えてことにあたること。②折衝力・説得力。新たなことを成し遂げるために使うパワーは社内向け70%、社外向け30%、組織を最大限活用すべくタフな精神と日ごろから部門間の壁を作らない姿勢・行動が大事。
 社会人になって肝に銘じて欲しいこと:①「利は義の和なり」。お客様の困りごとを助けてあげるつもりで常に動けば利益は結果としてついてくる。②研究・開発したものは事業立ち上げまで行なわなければ社会にも会社にも貢献しない。③仕事で地獄を見なさい。メビウスの輪のような魑魅魍魎の世界から脱するプロセスを経験すれば、その脱出プロセスはどんな問題にも応用できる一生の宝になります。
 最後に高専の教育課程は官学連携により2015年から12か国に輸出される程完成されています。自信を持って学び、思いっきり遊びメリハリのあるキャンパス生活を期待します。

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